はじめに:「a」と「g」、どっちにつなげばいい?
新居でWi-Fiルーターを設置したとき、スマホやパソコンのWi-Fi一覧に「aterm-〇〇-a」と「aterm-〇〇-g」のように、末尾が「a」と「g」の2つのSSIDが表示されて戸惑った経験はありませんか?
結論を先にお伝えすると、ルーターの近くで使うなら「a」、壁や障害物を挟む場所では「g」が基本の選び方です。ただし、引っ越し後の新居でベストな選択をするには、それぞれの特徴をきちんと理解しておくのが近道です。

この記事では、「a」と「g」の違いを実測データとともにわかりやすく解説します。
この記事でわかること:「a」「g」それぞれの周波数・特徴・向いている使い方、実測速度の比較、新居での設置のコツ
まず確認:「a」「g」はどこに表示される?
Wi-Fi一覧に表示されるネットワーク名(SSID)の末尾の文字で判断します。メーカーや回線によって表記が異なるので、自分のルーターがどのパターンか確認してみてください。
| メーカー・回線 | 「g」に相当するSSID(2.4GHz) | 「a」に相当するSSID(5GHz) |
| auひかり・NEC製 | aterm-〇〇-g | aterm-〇〇-a |
| BUFFALO製 | Buffalo-G-〇〇 | Buffalo-A-〇〇 |
| NURO光 | F660〇-〇〇-G / HG8045-〇〇-bg など | F660〇-〇〇-A / HG8045-〇〇-a など |
| ソフトバンク光(光BBユニット) | 〇〇-2G(→ g相当) | 〇〇-5G(→ a相当) |
注意:この記事で説明する「a」「g」は、SSIDの末尾文字による分類です。Wi-Fi通信規格(11a / 11g)の違いとは別の話ですのでご注意ください。
バッファロー(BUFFALO)のルーターで「A」「G」が表示される場合
バッファロー製のルーターでは、SSIDが「Buffalo-G-〇〇〇〇」と「Buffalo-A-〇〇〇〇」のように表示されます。
- Buffalo-G-〇〇〇〇 → 2.4GHz帯(g電波)
- Buffalo-A-〇〇〇〇 → 5GHz帯(a電波)

バッファローの場合もNECやその他のメーカーと同じく、近くで使うなら「A」、離れた部屋では「G」を選ぶのが基本です。
バッファローの管理画面(通常 http://192.168.11.1 )から、SSIDの名前やパスワードを変更することもできます。「G」と「A」のどちらに接続しているかわからなくなったら、管理画面で確認してみてください。
auひかり・NEC製ルーターの場合
auひかりで貸し出されるNEC Atermシリーズでは、SSIDが「aterm-〇〇〇〇-g」と「aterm-〇〇〇〇-a」の形式で表示されます。
- 末尾が「g」→ 2.4GHz帯
- 末尾が「a」→ 5GHz帯
auひかりのマンションタイプではルーターが居室の入口付近に設置されることが多いため、リビングまで距離がある場合は「g」の方が安定するケースもあります。
NURO光のルーターの場合
NURO光で貸し出されるルーター(F660A / HG8045Qなど)では、SSIDの末尾が「-G」「-bg」なら2.4GHz帯、「-A」「-a」なら5GHz帯です。
NURO光は回線速度が速いぶん、5GHz帯で接続したときの実効速度も出やすいのが特徴。ルーターと同じ部屋なら「A」で接続することをおすすめします。
「g」電波(2.4GHz)の特徴
SSIDの末尾に「g」がつく電波は、2.4GHz(ギガヘルツ)という周波数帯を使用しています。
メリット:障害物に強く、遠くまで届く
2.4GHzは電波の波長が長く、壁・床・家具といった障害物を比較的透過しやすい特徴があります。ルーターから離れた部屋や、間取りが複雑な住宅でも電波が届きやすいため、
「部屋が広い」「ルーターから離れた場所で使う」方に向いています。
デメリット:干渉を受けやすい
2.4GHz帯は、電子レンジやBluetoothと同じ周波数帯を使用しています。これらの機器が近くで動作していると電波干渉が起きやすく、通信が不安定になったり速度が落ちたりすることがあります。
対応する無線規格
「g」電波に接続すると、端末の対応状況に応じてWi-Fi 6(11ax)・Wi-Fi 5(11n)・11g・11bのいずれかで通信します。最新のスマホ・パソコンであればWi-Fi 6または11nで接続されます。
使いどころ:寝室やキッチンなど、ルーターから壁を挟んだ場所でスマートスピーカーやIoT機器をつなぐのに向いています。
「a」電波(5GHz)の特徴
SSIDの末尾に「a」がつく電波は、5GHz(ギガヘルツ)という周波数帯を使用しています。
メリット:速度が速く、干渉しにくい
5GHz帯を使う機器は2.4GHz帯に比べてまだ少ないため、電波の混雑や干渉が起きにくく、安定した高速通信が期待できます。特にルーターと同じ部屋や隣の部屋で使う場合は、「a」電波を選ぶのがベストです。
対応する無線規格はWi-Fi 6(11ax)・Wi-Fi 5(11ac)・11n・11a。最新端末では11axか11acで接続されることが多く、11axや11acで接続できると通信速度が大幅に向上します。
デメリット:障害物に弱い
5GHzは波長が短いぶん、壁や床で電波が減衰しやすい特性があります。ルーターから2〜3部屋離れると電波が届きにくくなるケースがあります。
「a」電波が見えないときは
「a」のSSIDが表示されない場合、接続端末が5GHzに非対応な可能性があります。スマホは機種によって対応が異なります。古いPCの場合は、5GHz対応のUSB子機を追加することで対応できます。
使いどころ:リビングでのテレワーク・動画配信・オンラインゲームなど、速度が求められる用途はルーター近くに置いて「a」電波でつなぐのがおすすめです。
「a」と「g」の特徴まとめ
| 周波数 | 速度 | 障害物への強さ | 干渉のしにくさ | |
| g電波(2.4GHz) | 2.4 GHz | ○ | ◎ | △(電子レンジ等と干渉) |
| a電波(5GHz) | 5 GHz | ◎ | △(障害物で弱まる) | ◎ |
実際にどのくらい速度差が出る? 実測してみました
同一環境で「g」「a」それぞれに接続して速度を計測しました。ルーターと同じ部屋での計測です。
計測環境:
回線 auひかり
ルーター NEC Aterm WG2600HP
接続方式 Wi-Fi(無線)
計測場所 ルーターと同室
| 接続電波 | 受信感度 | 通信速度 | 体感 |
| g電波(2.4GHz) | -35 dBm(強い) | 45 Mbps | 動画・ネットは問題なし |
| a電波(5GHz) | -52 dBm(やや弱め) | 192 Mbps(約4.3倍速い) | 高画質動画・テレワークも快適 |


受信感度は「g」のほうが強かったものの、通信速度は「a」が約4.3倍上回る結果に。同じルーター・同じ回線でも、接続する電波の違いだけでこれだけの差が出ます。
ポイント:「受信感度が強い=速い」ではありません。電波の強さより、周波数帯の特性と干渉の少なさが実速度に影響します。
結論:こんなときはどっちにつなぐ?
| シーン・状況 | おすすめ | 理由 |
| ルーターと同じ部屋・隣の部屋で使う | a(5GHz) | 速度が速く安定 |
| 壁を挟んだ遠い部屋・廊下・外の倉庫 | g(2.4GHz) | 障害物に強く届きやすい |
| テレワーク・ビデオ会議・4K動画を快適に使いたい | a(5GHz) | 速度・干渉耐性とも優秀 |
| IoT機器・スマートスピーカー・古い端末をつなぐ | g(2.4GHz) | 互換性が高く広く対応 |
| 電子レンジやBluetooth機器の近くで使う | a(5GHz) | 干渉を避けられる |
引っ越し先でWi-Fiを快適に使うための3つのコツ
① ルーターは「床から1〜2mの高さ」に置く
床に直置きするよりも、棚や台の上(高さ1〜2m程度)に設置すると電波が横方向に広がりやすく、部屋全体に届きやすくなります。
② 家の中心に近い場所に設置する
ルーターを玄関や端の部屋に置くと、反対側の部屋まで電波が届きにくくなります。できるだけリビングなど家の中心に近い場所に設置するのが基本です。
③ 用途別に「a」と「g」を使い分ける
- a(5GHz):リビング・ワークスペースなど、ルーター近くで速度が必要な機器
- g(2.4GHz):遠い部屋のスマートTV・IoT機器など、速度よりも電波の到達距離が必要な機器
新居でのネット環境をもっとよくしたいなら:回線そのものを見直すのも有効です。縛りなし・月額最安値水準の「enひかり」なら、引っ越しのタイミングにも合わせやすく、V6プラスオプション(月198円)で夜間の速度低下も解消できます。
よくある質問
Q. Wi-Fiの「a」と「g」、どっちが速い? A. 同じ環境で比較すると「a」(5GHz帯)の方が速くなります。実測では「a」が192Mbps、「g」が45Mbpsと約4.3倍の差が出ました。ただし「a」は障害物に弱いため、ルーターから離れると「g」の方が安定する場合もあります。
Q. 「a」の電波が見えない・表示されないのはなぜ? A. 接続する端末(スマホやPC)が5GHz帯に対応していない可能性があります。古いスマホやPCでは2.4GHz帯(「g」)しか対応していないことがあります。PCの場合は5GHz対応のUSB無線LAN子機を追加することで対応できます。
Q. 「a」と「g」を両方使ってもいい? A. はい、問題ありません。むしろ用途別に使い分けるのがベストです。速度が必要なPC・スマホは「a」に、離れた場所のIoT機器やスマートスピーカーは「g」に接続すると、電波の混雑も分散できます。
Q. 「2G」「5G」と表示されるのは「a」「g」と同じ? A. はい、同じ意味です。ソフトバンク光の光BBユニットなどでは「〇〇-2G」(2.4GHz帯 = g相当)、「〇〇-5G」(5GHz帯 = a相当)と表示されます。スマホの「5G通信」とは別物です。
Q. Wi-Fi 7のルーターでも「a」「g」の違いはある? A. Wi-Fi 7対応ルーターでも2.4GHz帯と5GHz帯(さらに6GHz帯が追加)は存在するため、基本的な選び方は同じです。6GHz帯は5GHzよりさらに速度が出やすい一方、障害物にはさらに弱くなります。
まとめ
「a」(5GHz)は速くて干渉に強い反面、障害物で弱まりやすい。「g」(2.4GHz)は遠くまで届くが、電子レンジなどと干渉しやすい。この特徴を理解して、使う場所や用途に合わせて選ぶのが正解です。
実測でも「a」は「g」の約4.3倍の速度が出ており、ルーター近くで使う場合は「a」を選ぶメリットが大きいと言えます。新居でのWi-Fi設定の参考にしてみてください。
「a」と表示される電波が発信されているのに、Wi-Fi設定画面でその電波が見えないことがあります。それはパソコンやスマホ本体など受信側が「a(5GHz)」電波に対応してないからです。
パソコンなら、「11axか11ac」規格対応の子機を装着すれば、aの電波を受信して高速通信ができます。※スマホの場合はどうすることもできません。


